須田幸英税理士事務所 事務所通信 令和元年6月号掲載
「す田ゆきひで」  
私の子供が小学生の時、上記のような書き方をしていました。何か違和感を感じていましたが、このたび学年別漢字配当表というものがあることを知りました。私が小学生の頃もあったようですが、64歳にして初めて知りました。
 学年毎に覚える漢字が指定されているようです。それに従うと私の名前は小学校1年生時は「す田ゆきひで」、3年生で「す田幸ひで」、4年生で「す田幸英」です。「須」は中学生の漢字とのことでした。
 記憶は定かではありませんが、私が小学生の低学年の時はしばらく「すだゆきひで」と書いていましたが、「須田」を「す田」とは書かなかったような気がします。

 学年別漢字配当表があることを知ったのは、私が購読している「致知」という雑誌です。その中で明治大学の齋藤孝教授は次のように述べています。

 国語教育が迷走している一因として、学習の設定が低すぎることを指摘しておきたいと思います。すべての子供に分かるものだけを扱う、という考えは、教育を幼稚にしているということなんですね。根本的に見たら漢字の学年配当という縛りがよくないように思います。書くことを練習する場合には配当があっていいでしょうが、読む場合にはふりがなを振れば全部読めるわけですから。
 大体1つの熟語や単語を漢字、仮名交じりで教えるのも変な話です。
 「意見」を「い見」と書くくらいなら、最初から漢字にしてふりがなを振ったほうが絶対に意味が掴(つか)みやすいわけです。『にほんごであそぼ』は幼児期から名文に触れさせることをモットーにしていますので、レベルを大人の学習以上に設定していますが、子供たちはとてもよく理解してくれます。
 それなのに、どうしてこれだけの文明国で、教科書にこんなに低い設定をするのかが私には疑問です。野球や卓球や水泳では厳しいトレーニングを経て大人顔負けの実力を発揮する子供たちがいるのに、学校は日本語をトレーニングするのに何をそんなに怯(おび)えるのか、とさえ思ってしまいますね。

 同感です。恥ずかしい話ですが、この歳になっても難しい本を読むとき、ふりがなが欲しいと思うことが多々あります。
 そして、自分の氏名くらい早い段階で全て漢字(私の娘の名前はひらがなですが・・・)で書けるようにした方がよいと思いますがいかがでしょうか?

                所長 須田幸英
 事務所通信6月号掲載
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